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3歳の甥に久々に会った。 1歳頃、まだ言葉を持たず、世間と自身とのギャップに気が付き始めた時期で常に眉間に皺を寄せていた姿は、まるで哲学者のようだった。 しかし今、発する言葉は「オッパッピー!」ばかり。何の病か。 気難しく思索する1歳児から愉快で騒々しい3歳児に変身していた甥。 心なしか、精神年齢が下がったようにも思えてしまう。不思議だ。 糸山秋子の「逃亡くそたわけ」に出てきた、ヘーゲルの「話す言葉が精神を構築する」(うろおぼえ)というような内容のことと、町田康「告白」の「非常に思弁的な主人公だが、河内弁しか言葉を知らないため、他人に伝えることができず愚か者とみなされている」という内容を思い出す。 言葉とはなんだろう、興味深い。 吉田戦車の短編漫画に「赤ん坊は皆超能力をもっていてテレパシーで高度な会話をしているが、言葉を発すると同時にその能力を失い、ただの子供になってしまう」というものがあった。 もしかして吉田戦車も同じことを考えたのだろうか。 吉田戦車の漫かき道 (BEAM COMIX)
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