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湖畔荘 ケイト・モートン

ハッピーエンドじゃないと認めない、と言う有吉の言葉を思い出す。 全ての描写に意味があり、きっちり作られていて読みごたえがあった。 お屋敷の情景はダウントンアビーで脳内補完。 出歩けないから読書の旅、新しい作家を探してみたらよかった。 宮部みゆきの書評にハズレ無しかも。 他の作品も読んでみよう。 湖畔荘〈上〉 - ケイ…
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その女アレックス 

フランスの大ベストセラー。 話題になった時は面白そうに思えなかったが、とても怖い本と聞いて読んでみた。 アメリカ物とはまた違う全編に漂う嫌な感じ。 まず主人公刑事がタバコの害で背がとても低い男性という設定のインパクトよ。(日本じゃ考えられない) 残酷な描写も怖いが、「勤勉」=子供と分析するシーンがもっと怖い。(主人公との対比?)…
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湖畔の愛 町田康

正月はナンセンスなものを読みたい。 ホテルものにありがちな感動エピソードは皆無で、全員ただ面白おかしい。 でも余韻が残るというお得感もある。 町田作品は誰とも似ていないので、読んだ後に何々みたいだったなと余計な感想がでてこないので、いつも読み甲斐がある。 湖とは何なのか、深読みしたいが馬鹿馬鹿しい事だと叱られそうなのでしない。 …
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不穏な眠り 若竹七海

朝、新聞広告で見て即本屋へ。 ドラマ化されるのに合わせて新作出すだろうと思っていたので嬉しい。(古い作品も復刊してほしいところ) 今作も容赦なくて面白かった。 どの短編も良かったけど「不穏な眠り」の不気味さにゾクゾクさせられた。(もしかして現実の変な事件にもこんな裏がと思わなくもない) ああ怖い。 不穏な眠り (文春文庫)
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その雪と血を ジョー・ネスボ

ずっと読みそびれていたが面白くてあっという間に読み終わった。 これでお終いだなんて、勿体ない話。 翻訳が上手いのか洒脱で文章のリズムが良かった。(同じ翻訳者のアルファベットクラブも面白かった) 追うことにしよう。 その雪と血を (ハヤカワ・ミステリ文庫)
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ピアノ・レッスン アリス・マンロー

初期の作品集、読めてうれしい。 マンローが大家に悩まされる話が発言小町の相談事みたいで、面白く読みつつも少しゾッとさせられた。(もしネットに上げたらどんなコメントが寄せられるのやら) わかってるつもりで全然わかってなかった人達。 どこにでもあるような小さな話なのに、密度濃く描かれて興味深い。 ポストカードの話なんて今もあるあるだ…
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大きな鳥にさらわれないよう 川上弘美

面白かった。 30年位前に読んだ大原まり子のSFで「相手の性別を尋ねることが失礼になる未来」という描写に信じられない気持ちだったが、今あの世界に近づいているのをひしひしと感じている。 この本の世界もディストピアなのか何なのか、架空の話と切って捨てられないものがある。 大きな鳥にさらわれないよう (講談社文庫)
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万次郎茶屋 中島たい子

具体的に説明できないけど、面白かった。 SFとかファンタジーは陳腐になりがちだけど、リアルな可笑しさのある変な話だった。 この著者がこういうのも書いていたのを知らなかった、もっと読んでみたい。 万次郎茶屋
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ザ・ベストミステリーズ 2018

毎年楽しみにしている。 どれも面白かったけど(宮部若竹はさすが)、メジャーな人とそうでない人の差はいかに異常事態を自然に発生展開させることなのかな。 無理があると興がそがれる。(脇からするりと部屋に入り込まれるとか、ラグビー選手かと) ザ・ベストミステリーズ2018
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ギケイキ2 町田康

面白かった。 箔を付けるためには白拍子集団(義経ガールズ)を連れ歩けばOKという発想の義経像が斬新。 そして静御前との情欲グズグズ感も最高。 佐藤と鈴木という地味な名前の家来が登場するのは次なのかな、待ち遠しい。(クドカンは鈴木の子孫説あるらしいけどドラマ化したら面白そう) ギケイキ2: 奈落への飛翔
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肖像彫刻家 篠田節子

はじめの彫刻家が姉に罵倒されるシーンで、辛気臭い芸術苦労話だったら嫌だなと思いつつ読み進めてみたら、妙な展開で面白かった。 もうお姉さんは小池栄子でしか考えられない。年齢合わないけど。 重鎮が嘆く「人間関係でしかものを考えられない女作家」ってあの人かな。誰か何とかしてほしい。 肖像彫刻家
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編集長の条件 長崎尚志

シリーズの中で一番面白かった。 漫画編集者という職業がステイタス化したら、漫画が売れなくなった。 ソニーのようだ。 良い作品を作りたいじゃなくて「でかい顔したい」という動機で入ってくる人に食い荒らされて陳腐化する業界は他にも浮かんでくる。 女性誌等もそう、他人の「余暇」を当てにした商売なのになぜもっと忙しく働けとか上から説教した…
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蜂工場 イアン・バンクス

「俺は男だ」ということを証明するにはどうしたらいいのか。 元貴族で元ヒッピーの父親に育てられた兄弟の話。(冒頭から嫌な予感で一杯) 動機がわからないあの事件の背景も加害者の心理も、何十年も前にイギリス人が書いたこの本に書いてある気がする普遍性を感じる。 オチはすぐわかってしまったけど、ピリッとした警句と「蜂工場」の謎が読むスピード…
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ヴィラ・マグノリアの殺人 若竹七海

再読だけど、やっぱり面白かった。(本屋でやっと買った) 最近世間を賑わせ震撼とさせた某事件のせいか、あるシーンにゾッとした。 こういう傾向あるあると思うと同時に、現実の方で殺される人がいなくて良かったとも。 もうギリギリだったはず。 ヴィラ・マグノリアの殺人 葉崎市シリーズ (光文社文庫)
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パイルドライバー 長崎尚志

これも面白かった。夏の読書に最適。 実際の某事件が下敷きになってるけど、そこからの広がりが大きい。(某事件がどうしてあんなに特別扱いなのかの自説も披露してほしかった) 主人公以外馬鹿設定の話だとつまらないので、ちゃんと組織物なのもいい。 もちろん主役が魅力的なのは当然として。 続編のドラゴンスリーパーも即読む。 スケールが…
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邪馬台国と黄泉の森 醍醐真司の博覧推理ファイル 長崎尚志

今作は長身女探偵が登場しなくて残念。 その代わり強烈な女流漫画家が登場、薀蓄満載で面白かった。 漫画が売れなくなる理由に納得、これは小説家にも言えるなあ。(何様なのか読者に説教し出す) 豪邸建てたら終了・・・確かに。 著者の経歴みたら面白くて当然。 もっと早く読んでみれば良かった。 邪馬台国と黄泉の森: 醍醐真司の博…
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中年警部クルフティンガー2

2巻も面白かった。 ご当地ミステリーらしく、ドイツの田舎町の生活を満喫。 ドケチだけどグルメなクルフティンガーが、庭で採れたリンゴを近くのビール醸造所に持ち込んでリンゴジュース(一年分)を作ってもらう件など、そうそう読みたかったのはこういう素敵なところ!と嬉しくなる。 一方、ドイツのプールには絶対に行きたくないと思わせられる。(特…
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中年警部クルフティンガー

ドイツのベストセラーど田舎コージーミステリー、面白かった。 ケチで偏狭な中年オヤジ丸出しな言動だけど真面目だし、妻のことが大好きだからか全然憎めない。むしろ可愛い。 あまりのケチっぷりに、ドイツの電子決済普及率が日本以下という新聞記事を思い出す。 いけ好かない医者との抗争もおかしい、エスカレートしてほしい。 気に入らない存在…
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ミレニアム5

リスベットより遺伝子か環境かの話が面白かった。 周囲が作る環境じゃなくて自分で作る自分だけの環境の説は、環境という言葉を別にしたいが何がいいのだろう。 双子の研究と言えば東大付属小、日本ではどんな研究をしていたのか気になってくる。 最近の欧米ミステリーは猛暑への愚痴が出がちで、異常気象を憂えるシーンがよくある。 スウェーデン…
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最悪事故が起こるまで人は何をしていたのか ジェームズ・R. チャイルズ

新聞の書評欄で宮部みゆきがお勧めしていたので読んでみた。 些細なことから始まる惨劇の数々。 手間、配慮、金、色んなことをケチらないようにしようと思えてくる。 面白くはないが興味深い内容だった、読んでよかった。 1998年の自動車暴走事故は、先日の池袋暴走事故等とよく似ていた。 本人はブレーキを踏んだと主張し続けているところ…
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大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇 前田 司郎

こんな甲斐性なくて背が低くてお風呂で用たす旦那嫌だ、一体どこがいいのか。 一方妻はちょっと変だけど、従順で夫より収入多くて家事もやってくれて最高。(用たしても怒らないし) 女性作家なら夫婦の運命は正反対の結末だろうなあ。 疑問に思いつつ読んだら、しまおまほの解説はこの夫婦関係を絶賛していて驚く。いろんな意見がある。 肝心の地獄は…
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夏の水の半魚人 前田 司郎

個人的に前田司郎ブームが到来したので、少し前の作品も読んでみた。 余計な出汁みたいなものが効いていないのに、不思議な余韻があってくせになる。 魚彦11才の夏、14才じゃないところがより難しく繊細で良かった。 魚彦のその後が気になってしょうがない、どうにかなってるといいな。 夏の水の半魚人 (新潮文庫)新潮社 2013-0…
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呪い唄 長い腕2 川崎 草志

いつの間にか「長い腕」の2,3が出ていた。 不気味な例の家々の因縁が完結、嫌な田舎から解放された気分。 ヒロインのキャラクターもまたムズムズさせられた。 大江、坂東眞砂子に続く、陰気な四国もの(と勝手に呼ぶことにした)。 著者は復活したそうなので、他のも読んでみよう。 呪い唄 長い腕II (角川文庫)角川書店(角川…
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空の幻像  アン・クリーヴス

今作もよかった。 あの人間関係への理解、年代によって全然違いそう。 舞台はイギリスだけど、東北の漁村に設定を変えてもしっくりくる普遍性。(先祖返りした異国風の男含む) 説教とか陳腐なお涙セリフみたいなのが無いドライさが気に入っている。 さりげなく出てきた「観客が必要な人」というところ、まさにこれ。 読後、タイトルの意味に気…
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森へ行きましょう 川上弘美

川上弘美の描く男性はいつも魅力が無いが、今回の設定は最強に「やばい奴」ではないかと思う。 一体どこがいいのか、ヒロイン達は離れない。(毒親持ちだからかと思ったが、そうじゃない方も結局・・・) それが何かの暗喩なのか読み取る必要があるのかどうかもわからないが、これまでのものより血肉がある印象。 今までこの人の小説はほとんど「線画」で…
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殺人鬼がもう一人 若竹七海

ニューヒロイン、砂井三琴が本当に「新」で面白かった。 辛夷ヶ丘ワールド満喫。 この苦み、辛みをくるむ糖衣の塩梅がうまくて、やられたと思う。 ゴブリンシャークなる生物を即検索、怖い! 本屋で最後の一冊購入、寄り道して良かった。逃すところだった。 殺人鬼がもう一人光文社 若竹七海 Amazonアソシエイト
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クールキャンデー 若竹七海

いつの間にか復刊していた18年前の作品、即買う。 真夏の話なのにひんやりクール、面白かった。 猫島など葉崎市おなじみの場所がいくつか出てきて、この女子中学生一家がその後どうなったのか気になったりする。 葉村晶と共演して、残りの謎も解決してほしいような。 驚きの価格!でも復刊してますよ。 クール・キャンデー (祥伝社文庫…
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殿様の通信簿 磯田道史

とても面白かった。 浅野内匠頭が女狂いのひきこもりだったとか、この視点でドラマ化してほしい。クドカンに。 前田家、内藤家も興味深かったが、最後の本多作左衛門が秀逸。 中世から近世の移行、アフリカやアラブにも本多作左衛門が現れ、それを解する人がいるといいのに。 殿様の通信簿 (新潮文庫)新潮社 磯田 道史 Amazonアソ…
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言葉か数か

近未来北米ディストピア小説「オリクスとクレイク」を読みなおしているところだけど、読売の「中国解放改革40年」というシリーズ記事がタイムリーだった。 中国は既にこの小説の世界に到達している、既に欧米を追い抜き、ある意味最先端なのかも思わせる。 「はじめに言葉ありき」が「数字」にとって代わった世界。 モラルは迷信か何かの様に否定さ…
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洪水の年 マーガレット・アトウッド

オリクスとクレイクの続編。面白かった。 今回はごく普通の人達の「サバイバル」を巡るだった。 あとがきに、これはSF小説ではなく思弁小説である、とあった。 確かに憂さ晴らしや八つ当たりのようなディストピア小説とは違うし、「教え」のような鬱陶しさのない面白い物語として楽しめる。 それでいて読後、何か力が付いたような気持になる。 …
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